無題ドキュメント

OIL MAINTENANCE

OIL MAINTENANCE -木と長く寄り添うために-

自然素材のぬくもりある質感とやさしい肌触りを直に感じられる、天然木の家具。木は家具として姿を変えても呼吸をし、生き続けています。そのため、長く使うためには定期的なメンテナンスが必要です。塗膜を張らないオイル仕上げの家具は、メンテナンスすることで保湿され、木にとって良い状態を保つことができます。さらに日々の暮らしのなかでついたキズや汚れも個性となって、自分だけの家具に育っていきます。自宅でも簡単にできるので、天然木の家具と長く寄り添っていくために、是非オイルメンテナンスをお試しください。
傷を目立たなくすることも、味わいとして残すことも
テーブルや椅子などの毎日触れる家具は、飲み物をこぼしたり、油がとんだり、子どもの落書きが付いたり……傷や汚れがつきもの。
オイル仕上げの家具なら、日々使うなかでついた傷や汚れをご自身のメンテナンスで簡単に目立たなくできます。また、汚れや気になる傷は取り除きつつ、子どもがつけた傷跡を成長の証として残していくことも。メンテンナンスは、きれいに修復したり味わい深くしたりしながら、自分だけの家具をつくっていく作業です。
木とともに暮らすために
無垢材は、家具になってからも生き続けています。
人が呼吸をするように、木は部屋の温度や湿度の変化に合わせて伸縮を繰り返します。乾燥した状態が続くと、木の中の水分量が減り、家具に割れや反りが生じることも。人が洗顔後に化粧水をつけるように、木にも保湿効果のあるオイルを塗ってあげることで、乾燥を予防し、家具を良い状態に保てます。メンテナンスの頻度は、半年~1年に1回がおすすめ。メンテナンスすると表面に艶が出てしっとりとした質感に戻るだけでなく、撥水や防カビの効果も得られ、綺麗な状態で長くご使用いただくことができます。
「家具を育てること」を愉しむ
メンテナンスは、方法次第で“手軽”にすることも“こだわる”こともできます。
簡単な保湿のお手入れならオイルと布さえあればOK。オイルは亜麻仁油やえごま油などの乾性油(*1)、布はTシャツなどの端切れで対応できるので、専用の道具がなくても大丈夫です。傷や汚れを目立たなくする場合は、紙やすりで表面を削り、その上からオイルを染みこませます(*2)。オイルの色味や種類によって、仕上がりが変わる(*3)のもオイルメンテナンスの面白いところです。
子どもと一緒に行えば、家具を大事に扱うことを学びながらDIYのプチ体験もできます。天然木の家具を整え育てる愉しさを味わってください。

【オイルメンテナンス方法】

CASE01. DRY|天板の乾燥|15 mins to finish

人の肌と同じように、家具に使われている木材もお部屋の環境や気候によって乾燥が生じます。日光やエアコンの風が直接当たる場所は特に乾燥しやすく注意が必要です。長期間乾燥状態が続くことで、天板の反りや割れの原因にもつながります。そのため、乾燥対策のオイルメンテナンスは、テーブルを長く使うための対策としておすすめです。

1. 全体的に汚れをふき取る

埃などのテーブル天板の汚れを全体的にふき取ります。

2. オイルを塗る

布にオイルを染みこませ、木目に沿ってオイルを入れていきます。その際、一部分ではなく、全体的に広く薄く塗布することがムラなく仕上げるポイントです。表面に残ったオイルを拭き取るため、オイルを塗布したら、一度綺麗な布で全体を拭き上げます。その後1時間ほど乾燥させます。手で触ってベタつかなくなる位が目安です。

3. 仕上げと乾燥

表面が乾いたら再度、表面に浮き出たオイルを拭き上げ、その後24時間乾燥させて完成です。乾燥の進度には木の状態、空間環境が関わるため、必ず乾燥状態を手ざわりで確認してから使用するのがポイントです。完全に乾いた状態でないと、衣類などに付着する可能性があります。

CASE02. STAIN&PAINT|輪シミ・油シミ|ペン跡や落書き|30 mins to finish

ダイニングテーブルは、お茶や食事を楽しんだり作業をしたり、さまざまな時間を過ごす場所です。食卓を囲めば自然とついてしまう輪シミや油シミ。書き物をしたときのペン跡や子供たちのかわいい落書き。楽しい時間を過ごしている時には気が付かなくても、少し時間が経ってから気になってくる場合もあります。できれば落としたいこういった汚れも、オイルメンテナンスによって落としたり、馴染ませたりすることができます。

1. 全体的に汚れをふき取る

埃などのテーブル天板の汚れを全体的にふき取ります。

2. サンドペーパーで削る

まずは粗目の#150のサンドペーパーでシミや汚れを目立たなくし、次に細かい#220のサンドペーパーで表面を滑らかに整えます。必ず木目に沿って、一定方向にやすり掛けをすることが大切です。さらに、該当箇所よりも少し範囲を広げてやすり掛けをすることで、表面の仕上がりに均一感が生まれます。

3. 木くずを除去する

2の工程で発生した表面の木くずを、乾いた布やペーパーなどで取り除きましょう。

4. オイルを塗る

布にオイルを染みこませ、木目に沿ってオイルを入れていきます。その際、一部分ではなく、全体的に広く薄く塗布することがムラなく仕上げるポイントです。表面に残ったオイルを拭き取るため、オイルを塗布したら、一度綺麗な布で全体を拭き上げます。その後1時間ほど乾燥させます。手で触ってベタつかなくなる位が目安です。

5.仕上げと乾燥

表面が乾いたら再度、表面に浮き出たオイルを拭き上げ、その後24時間乾燥させて完成です。乾燥の進度には木の状態、空間環境が関わるため、必ず乾燥状態を手ざわりで確認してから使用するのがポイントです。完全に乾いた状態でないと、衣類などに付着する可能性があります。

CASE03. SCRATCH|傷・凹み|30-45 mins to finish

ものを落とした時や作業をしている時に、うっかりついてしまった天板の傷や凹み。日々の暮らしの証として残しておくのも一つですが、気になるものはできるだけきれいに戻したいですよね。傷や凹みも、通常にオイルメンテナンスにひと手間加えることで目立たなくできる場合があります。”木は生きている”ということを実感する瞬間です。

1. 全体的に汚れをふき取る

埃などのテーブル天板の汚れを全体的にふき取ります。

2. 傷の箇所を湿った布で覆う

傷や凹みの箇所にお湯をたっぷりと染み込ませた布をあて、10~15分ほど待ちます。木が水分を吸い込むと、凹みが少し戻ります。

3. サンドペーパーでけずる

まずは粗目の#150のサンドペーパーで傷や凹みをなじませるように削り、その後細かい#220のペーパーで表面を滑らかに整えます。必ず木目に沿って、一定方向にやすり掛けをすることが大切です。削りすぎると一部分だけ凹んで平らではなくなってしまうため、傷が深い場合でも程々に。汚れの箇所よりも少し範囲を広げてやすり掛けをすることで、表面の仕上がりに均一感が生まれます。

4. 木くずを除去する

3の工程で発生した表面の木くずを、乾いた布やペーパーなどで取り除きましょう。

5. オイルを塗る

布にオイルを染みこませ、木目に沿ってオイルを入れていきます。その際、一部分ではなく、全体的に広く薄く塗布することがムラなく仕上げるポイントです。表面に残ったオイルを拭き取るため、オイルを塗布したら、一度綺麗な布で全体を拭き上げます。その後1時間ほど乾燥させます。手で触ってベタつかなくなる位が目安です。

6. 仕上げと乾燥

表面が乾いたら再度、表面に浮き出たオイルを拭き上げ、その後24時間乾燥させて完成です。乾燥の進度には木の状態、空間環境が関わるため、必ず乾燥状態を手ざわりで確認してから使用するのがポイントです。完全に乾いた状態でないと、衣類などに付着する可能性があります。

■ メンテナンスキットはこちらからご購入いただけます。
 > ナチュラルミディアムウォルナット
■ モモ ナチュラルが扱う家具の塗装方法についてはこちらをご覧ください。
 >『FURNITURE FINISH』


*1 乾性油とは、塗った後空気に触れると乾く油のことです。
*2 オイルを染み込ませた布は、そのまま放置すると自然発火の恐れがあります。必ず水に浸してから、生ごみとして処分してください。
*3 オイルが完全に乾いていない状態で使用すると、衣類や壁などに付着する場合がございます。乾き具合をご確認の上でご使用ください。
*4 異なる塗装色を部分的に使用しますとムラになる可能性がございます。メンテナンス前に使用家具の塗装色をご確認ください。
※モモ ナチュラルでは、ワトコオイル(ナチュラル・ダークウォルナット・ミディアムウォルナット)、紙やすり(150番・220番)を推奨しています。