無題ドキュメント

CIELE

CIELE

“白家具といえばモモナチュラル”のイメージは、CIELE(シェル)シリーズのおかげ。モモ ナチュラルの代表作として、2002年の誕生から今でも私たちのお店の中心的存在です。名前の由来はフランス語の虹(arc-en-ciel)から。虹の色を全部合わせると白になるといわれますが、様々な色があふれる部屋の中でもこの優しい白い家具は、澄んだ空気と調和をもたらしてくれます。温かみある天然木に、ホワイト塗装でそっとお化粧をしたような愛らしさ。そして、目立った装飾のないシンプルな直線的なフォルムから生まれる上品さは、小さな女の子から大人の女性まで長く使っていただける白家具に仕上げています。

透き通った白

汚れが目立つ、色焼けするなどという理由で他社があまり手をつけなかった白い家具に挑戦したシリーズ。表情を最大限に活かすため、木のあたたかみの残る塗装で仕上げています。天然木と合板を要所毎に組み合わせることで、無垢材を取り入れながらも軽さを実現した構造。側板に使用された合板は、無垢材の仕上がりと統一するため、ナチュラル色に白く塗装を施しています。艶感を抑え、ほんの少しマットさを引き出したウレタン塗装は、他の家具を引き立てるような大人っぽさを演出しています。

独自の塗装方法

ホワイトウレタン塗装は、木の表情を活かしつつ、均一で綺麗な白の塗装に仕上げるために、独自の塗装方法を。木材を「①サンディング」→「②とのこを塗る」→「③サンディング」→「④シーラー材を塗る」→「⑤サンディング」→「⑥ガン塗装」という6工程を経て仕上げています。白塗装を施しながらも木の風合いを感じられる仕上がりを実現するため、ムラの無い下地作りから塗装までほとんどの工程を人力で行っています。そのため、力加減や確認作業には職人技が必要。これら全ての工程があってこそ、純白の白が作り出されます。

箪笥職人の技

脚物(あしもの)家具であるCIELEは、箱物(はこもの)家具とは製造の手順が異なります。収納家具での箱物は、本体を箱状に組んだ後、地板に台輪や脚を付ける方法。脚物は4本の脚(柱)を基礎とし、順に天板や側板、地板などのパーツを組む方法です。脚物はその複雑な造りから、隙間がないか、垂直水平になっているか、など細心の注意が必要。製造には時間を要しますが、細かい作業の積み重ねで生まれる家具は、より上品に洗練された美しさを作り出しています。この美しさこそ、長年桐箪笥を作ってきた木工所ならではの仕上がりです。

表情を生み出すかぶせ技法

2002年からスタートしたCIELEは、時代の流れに合わせて、CLASSIC、LINE、CLEFの異なる3種類のデザインが誕生しました。『CLASSIC(クラシック)』は、引き出しの前板が本体よりも若干前にせり出すような”かぶせ”の技法を施したデザイン。シンプルな色味であるからこそ、凹凸により陰影がつき立体感が生まれます。そして、かぶせ方式は引き出しを収納した際に、引き出しと本体との隙間が完全に隠れるため見栄えも良く、高級感を感じる上品な佇まいを作り出しています。

フォルムを引き立てるライン

『LINE(ライン)』は、かぶせ方式の扉にラインのアクセントを施したデザイン。直線的な縦のラインが家具のフォルムと調和することでよりデザインが強調され、高さのある家具でもスマートな印象を演出します。扉は軽く開け閉めが可能なロング丁番を使用。長さのある丁番は、縦に長い物を確実に支え、たわみや反り返りを防ぐことができます。また、片方の扉の裏に板を取り付けることで、勝手な開け閉めが起こることを防ぐ工夫も。

一人暮らしから始まる家具

『CLEF(クレフ)』は、唯一アンティーク風の鍵のついたシリーズ。一人暮らしの女性をイメージして作られたことから、プライベートな物やアクセサリー類などを収納できるようにというアイデアから生まれました。また、引き出しが本体の中に全て収まるインセット方式を採用し、フラットな表情に。引き出しと本体との隙間を均一に作り上げる緻密な作業から生まれる美しさは、まさに職人技です。装飾を削ぎ落としたシンプルなデザインは、一人暮らしから、将来家族みんなで使える家具にしました。